【完】君と流れ星を。
流星群とさよならと。
◆◆◆


――私が梨紗じゃないから?


その言葉を残して、彼女は出ていった。



なぜ俺と梨紗の関係を知ってるんだ?

倉地さんから聞いた……なんてことはないだろうし。



わからない。


でも、タイムリミットが近いってことだけはわかった。

そろそろこの中途半端な想いにもケリをつけないといけない。



窓を開けると、風が少し冷たくて、秋の匂いが混ざっていた。


中庭の外灯に明かりが灯る。




……圭介……あいつ、俺がここにいたの知ってて紗奈にキスしたんじゃないか?

知っててやったんならどういうつもりなんだよ、あいつ。
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