【完】君と流れ星を。
すき。
◇◇◇


お店の前には先生の車が止まっていた。

先生は助手席のドアを開けて、「乗れ」と短く言っただけだった。


そして、車が走り出す。


「先生、どうしてお店に来たんですか?」


「ほらこれ」


そう言って先生は携帯を差し出す。


開かれたのはメール画面。

差出人は倉地さん……マスターの名前。


件名:なし
本文:早く来い


「な?何事かと思うだろ?」


私は笑いがこらえられずに少し吹きだす。


「で、なんで紗奈があそこにいたの?」


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