恋愛温度(番外編も完結しました)

真実の上塗り

3.真実の上塗り

え?

気がついてたの?

テーブルの上には、

カチンコチンのケーキが載っていた。

「和司これ!」

「冷凍庫開けてびっくりだよな。」

「ふふ。サプライズ。

 私がいなくなったあと、

 和司が泣きながら一人で食べればいいと思って。」

「うわ~~それ嫌だなあ。想像するだけで凹む。」

「どんだけ私が傷ついたか、それくらいどってことないでしょ。」

「いや~、ははっ

 でもさ、メッセージマジうれしい。ってか初めてだよ。

 LOVEとか。永久冷凍しとこうかと思ったけど

 やっぱ、入籍記念でふたりで食べたいじゃん。」

「うん。」

「楽しみだなあ、どのくらいで解けるんだろ。

 今食べたら歯が折れそう…」

和司はその日何度も、ケーキの前をウロウロしては、

メッセージを見てはにやけてた。

ほんとに犬みたい。

「どんだけ嬉しいの?」

私は苦笑した。




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