もう時間がない。

“早ク早ク、声ノスル方ヘ”

手を伸ばすけど、砂のようにこぼれてく。

嘘つき。

ケンカをしても、きっと戻ってきてくれると信じていた。

不安な日は、傍にいてくれたと信じていた。

…いつまでもずっと一緒だと、信じていた。

なのに貴方が見えなくなる。

近いのに、触れられない、掴めない、届かない。

“ソンナ男、捨テチャエバ”

【作者体験談】

※明るい話がお好きな方は回覧をお避けください。
魔法のiランドさんでも同じものを公開しています。