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「たかがネフェル一人に対して十人の腕利きの刺客を送り込んだというのに、おめおめやられて帰って来るとは何事ですか!」


暗殺計画が失敗に終わったことを刺客に伝えられたヘレスはヒステリックな声を上げて立ち上がった。


「も、申し訳ございません。実はネフェル様お一人ではなかったのです」


床に額をつけて言い訳をする刺客に、ヘレスは眉をひそめた。


「誰と一緒だったというのですか?」


「それが……美しい女性と一緒でして、すっかり油断をしているようだったので、こちらも攻撃に出たのですが、その女性がかなりの腕利きで……誤算でした」


その言葉に、ヘレスは更に呆れたように目を見開いた。


「ということは、お前たちはネフェルとその女のたった二人にやられたと言うんですか? まったく信じられないこと」


ヘレスは大きく息をついて黄金の椅子に腰をかけ、「失敗者は打ち首です」と手で首を切る仕草を見せた。


刺客は慌てて身を乗り出し「あ、あの、ヘレス様、暗殺は失敗いたしましたが、ピラミッド建造について耳にしたことがあるんです」と必死の声を上げた。



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