勇者の系譜

鹵獲され北の砦へ護送

神官は一瞬神を呪ったが気を取り直し説得に向かったが断られた
翌日神官は王に昨日の出来事を話し、神託の戦士ならばどのような力があるのか分からないので精鋭兵100人で捕獲に乗り出した
王や神官の心配はもののみごとに外れアレクはあっさり鹵獲され王の前に引き出された。

王は言った、そなたの中に眠る力で魔族を撃退して欲しいと
そして銅の剣と革の鎧を授けると
アレクはその話を聴き終わるなり、ブチ切れた
王の周りの兵を見るに鋼の剣や鋼の鎧を着用してますよね、勇者とあがめておいてそんなしょぼい装備はないでしょう
勇者とあがめるからには、宝刀なり伝説の鎧なりをくれてもいいですよね~
その後、王は人に会うのに鹵獲するのか、人権問題だ~など散々文句を垂れ流した
王は顔を赤鬼の様に赤面させながら少し考えて言った、いいだろう明日まで待てとそして家族との別れをおしめと

家に帰ると母親に今まで迷惑かけた分きっちり返せと言われた
うっとうしいので、再び部屋に篭もりこれで最後かと惰眠を貪った
ちなみに父は生まれて直ぐ魔軍との戦いで死んでいる。なかなかの強者だったらしいが記憶がない

目覚めは最悪だった、いきなり部屋に兵が押し寄せ城に連れて行かれた
宝物庫に行き好きな武器を選ぶがよいと言って貰えると思っていたが現実は過酷だった
連れて行かれたのは宝物庫ではなく封印部屋だった
その部屋では50人ぐらいの神官が一生懸命魔法を唱えていた
中央を見ると禍々しい、もしくは本能的に逃げたくなる鎧があった
この時の王の言葉と表情は今でも覚えている
そちが誠の勇者であるならば、この伝説の魔鎧も使いこなせるであろうと、王の顔はにやけていた
この悪魔の鎧は2代前の王の時代、何故か単身で攻めこんで来たそうだ、しかも大被害を出しなんとか罠に掛けて捉えてここに封印されているそうだ

王の号令の元鎧を強引に兵士に着せられていく
あー終わったアレクは思った
が、あれ普通の鎧だしかも軽いし引きこもりの俺でも十分着て身動きがとれる
神官達からは歓声が沸き起こった
だが、封印部屋を出た途端空気は凍りつく、罠に掛かったな愚かな人間達よ
が、あれ自由に体が動かない取り付けない
ク謀ったな人間どもめ~
俺は思った、この鎧馬鹿なんだと
更に悩みの種が口が悪すぎる
衛兵に連れられ城の中を移動中女性にねーちゃんいいことしようぜとか、衛兵と酒について語りだす始末俺はどうすればいいんだ
そのまま、北にある砦へ補充兵達と共に向かうことになった、なんと勇者と認めて貰えたのか馬車にのせて貰えた。もちろん軍事物資と一緒にですが。。。
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