SoUnD~僕らの世界~

「あぁ、なるほどね。早くしないとバス行っちゃうわよー。」


「母さんが!」



「あと十五分ねっ」



「あぁぁぁぁ!」




部屋に上がり俺の相棒を持って再びダッシュする俺。



これはかなりやばい。


バス行っちまう!?



ギターを背負って走るのは結構体力がいる。


今日は特別、朝飯食ってねぇし体力もたねぇよ!



でも、これ逃すと完璧に遅刻になっちまう。



乗らねぇとやべぇ!!




俺が走っている二百メートル以上向こう側にバス停が見えた。


そこにはもちろんバスが一台止まっていた。


俺が乗るべきバスがそこにはいた。




「くっそ・・・っ」


バスに乗り込んでいく人。



残り三人。



残り百メートル。



最後の一人が乗り込んだとき、三十メートル。


「待ってくれよっ!!」




―――プシューッ。


< 2 / 290 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop