「暇です。リョウさん。」


所詮、私でも出来る仕事は限られていて比較的簡単な作業なので直ぐに終わってしまう。


「はあ?何言ってんのよ。そりゃアンタは暇だろうけど私は決算前で忙しいのよ。ほらこのデータとっとと入力しろっ。」


「あっ今、男がでましたよ。フフッ」


言ってからシマッタと思った。


リョウさんは椅子から立ち上がって、いつかみたいに私のデスクに座ると


「アンタさ、実は誘ってんの?いいぜ、ちょうど誰もいねぇーし、良いことしてやろーか?」


そう言いながら、私の顎に手をかけクイッと上をむかせる。


うっ………


このままじゃダメだって思うのに体が動かないし、リョウさんから目が離せない…


リョウさんの顔がどんどん近づいてくる…


後、もう少しで唇が触れそうな時ーーーーー












ぐぅぅぅううううう~~~!!






恥ずかしいっ。


私のお腹が2人きりの事務所に鳴り響いた。


「アンタさ、だから男できねぇんだよ。」


呆れ顔で、さっとデスクから立ち上がると


「ほら、ランチ行くわよ。ほんと正確な腹時計ね。」


と笑いながらリョウさんは先に事務所を出ていった。


「あっ、まっ待ってくださいよ~。」


事務所に鍵をかけると私は走ってリョウさんの後を追った。


リョウさんに追い付こうと必死だった私は


誰かの視線に全く気づいていなかった。






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