どうにも説明のしようがない感覚だった。
 しばらく耳鳴りのようなものが続き、気付いた時には店も歪んではいなく・・・景色は全て元どおりになっていた。
 これでとりあえず、状況は打破できたのだろうか?
 あのアヤカシは、一体何処に消えたのか。


「美樹ちゃん」


 いきなり名前を呼ばれて、美樹はビクッと身体を強ばらせる。
 恐る恐る振り向くと、そこには悠が立っていた。


「悠くん・・・」


 その姿を見た途端、美樹は力が抜けてその場にへたりこむ。


「美樹ちゃん・・・大丈夫?」
「悠くん・・・彩が」
「うん、あっちは諒に行かせたよ。それより・・・ごめん」


 悠は美樹の目の前に座る。


「こんなことになるとは思わなかった。今日は完全に俺たちのミスだ」
「ううん、良かった・・・帰ってきてくれたんだ・・・」


 美樹は心底ほっとしていた。
 もう大丈夫。
 悠も諒も、ここにいる。

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