【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
やっぱり初めに思った通り、あいつには近付いちゃいけないんだってば。

うん、そうだ。

あいつに近付かなきゃいいだけ。

血とか、あたしには関係ないし。

血の相性とか関係ないし。

血を飲まなきゃ死ぬとか関係ないし……。


……本当に死ぬの、かな?


カッとなっていた頭が一気に冷めてしまった。


もし本当だったら?
あたしのせいで……死ぬ、の?


で、でも、もし吸血鬼の話が本当だったら、もっと言ってきても良いはずだよね?

やっぱり……嘘だ。

あたしの反応を見て楽しんでるだけなんだ。


うん!
あいつが死ぬとか、あたしには関係ないもん!

そんな嘘に騙されないもん!






< 75 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop