続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「この前は、ひどいこと言ったりしてごめんね。
まだ個人的に話してなかったから、話したかったんだ。
それと告白の返事もはっきりしておくよ」


しばらくの間無言だったけど、ようやく口を開いた兄さんに耳を傾ける。

聞くのが怖いような気もするけど、黙って話の続きを待った。


「ありのままの気持ちを話すよ。
メイリンの気持ちは嬉しかったけど、リーダーとしてメンバーと付き合うのは戸惑ってた。
だけどみんなもいてくれるし、もうそこまで気にしなくてもいいかな。

俺は......メイリンのこと好きだよ。
思っても叶わない終わった恋より、そばにいて自分を支えてくれるお前が大切だって気づいたんだ」


それを聞いて何か言わなきゃと思ったけど、胸がいっぱいになって何も言えなかった。

ずっと想い続けてきた人からの、告白。


「そう思う半面、幸せにする自信がないんだ。
前の彼女に全く未練がないかと言われたら嘘になるし、メイリンを傷つけてばかりの俺みたいな男はやめておいた方がいいような気もする」


どっちよ!
返事はっきりするって言ったのに、はっきりしてないじゃん!

手を離そうとした兄さんの手を、もう一度強く握り直して、一言。
< 296 / 301 >

この作品をシェア

pagetop