ブラック王子に狙われて②
・危険な放課後
4月下旬の金曜日の放課後。
自宅へ帰宅すると、
玄関には見慣れぬ男物の靴があった。
……誰だろう?
ちょっと緊張しながらリビングのドアを開けると、
「おかえり」
「……ただいま」
「久しぶりだな……絢」
「え?………失礼ですけど、どなたですか?」
「は?……………今の聞きました?」
「えぇ、私にも聞こえたわ」
玄関の靴の持ち主であろう若い男の人が
母親と親しげに話している。
今年40歳になろうとしている母親と
如何にも大学生くらいの若い男が
親密な雰囲気を醸し出していたら
誰だって不思議になるよね?
私はダイニングにいる2人の傍に歩み寄り、
マジマジとその若い男を見据えた。
すると、