終わり、始まり!



その夜、山本から早速待ち合わせのメールが届いた。

本文は「日曜の11時に駅前な!」と短いが、山本とメールのやり取りなんてよく考えたら久しぶりだ。


私は適当な返事と一緒に雨の中大丈夫だったのかという心配する文章も書こうかと思ったが、それはやめておく。なんとなく気恥ずかしいから。



“わかった。遅れないでね。”



まぁ、これで十分だろう。


送信したのを確認したあと、私は部屋の端にあるクローゼットに目がいった。

当日、何を着ていこうか。



「いやいや……」



私は自分を否定するために頭を横に振る。

ただ少し親しいだけの幼馴染みとちょっと映画を観に行くだけだ、それだけのことに服装を悩むのはおかしい。いつもの服で行けばいいのだから。



「…………」



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