復讐


その日、プールの授業があるにも関わらずわたしは当然のように水泳道具を持たずに登校した。


「山崎さん。水泳道具は?」


担任がわたしに会うなりこう言った。


『生理なので見学させて下さい。』


わたしはうつむいて答えた。


「タンポンでもさして授業受けなさい。あなたが仮病を使っていることはわかってるのよ?」


担任は明らかにイライラしていた。わたしのせいだ。


『次からは必ず受けます。今日は水泳道具を持ってきていないので。』


そう言うと、担任は舌打ちをしてわたしの耳を強く引っ張り呟いた。


「甘ったれんな。」




その日は担任が用意した水泳道具でプールの授業を受けることになった。


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