若者のすべて


目の前で苦しそうにしてる。
もうきっと助からないんじゃないかって。

そんな事を思うと運ばれて行く
あなたを見ながら震えてしまう。


彼を、“好き” や “愛してる” の
感情なんてそんな時は関係なく、

ただ、血まみれのあなたが

“怖い”


そう思ってしまった。
目の前で苦しそうにしてる彼に
わたしは何もできない。

めいっぱい見開いた目が
わたしを見て、

“助けて”

きっとそう言ってる。

わたしは震えて立ち上がることも
出来ず、救急隊員がわたしを抱えて
一緒に救急車で病院に向かった。
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