青いブレスレット

高校にもだんだん慣れてきた2学期。


選択授業で、初めて中谷に会った。

席が隣だったから自然に話すようになった。

男の子と関わったことなんてあんまりなかったから、それだけで気になるようになって、気づいたら好きになってた。



人生で初めて、告白した。



「中谷くんのことが好きです」


「じゃあ付き合ってみる?」



そんな軽い返事で、わたしたちは付き合い始めた。





中谷はわたしに好きだと一度も言わなかった。


わたしのこと好きじゃなかったんだしね。



それでも一緒に帰ったり、休みの日に遊んだりして、楽しかった。



買ってもらったネックレスはいつも付けてた。



3学期。

中谷は手を繋いだり頭を撫でたり、わたしに触れることが多くなった。


わたしはそれが嬉しかった。


でも、中谷はそれだけじゃ満足してなかったみたい。



3月に、中谷にフラれた。


声を上げて泣いた。



そんな時、水原くんが目の前に現れた。



水原くんが現れてから、わたしは変だ。


あんなに好きだったはずの中谷のことをほとんど考えない。


反対に、よく考えるのは―・・・。



「―以上で、修了式を終わります。生徒のみなさんは順序良く退場してください」



気づけば、修了式は終わって、みんな立ちあがって伸びをしてる。



明日から春休みかあ。

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