邪魔 ◇TABOO◇
死後一週間目 また若い女性の遺体が発見されたとニュースが告げる。


俊介の部屋に入って
彼を見た時
香奈は舌打ちをしそうになった。

なぜ?
どうして竹下君がここにいるの?
俊介と仲良かったっけ?

誰もが憧れる
学部内の王子様を目の前にして、香奈の頭はフル回転。


竹下君が来るなら
もっと可愛い服で
もっとメイクも入念に……あぁネイルも塗りなおしたかった。

キープ男と過ごすだけだと
思っていたのに。


「何か邪魔してゴメン」

「いいの」

竹下君の照れた顔に頬を染める。

「香奈。コーヒー入れて」

野球中継に夢中の俊介に言われ、作り笑顔で奥にある狭いキッチンに入ると

竹下君も一緒に入る。


え?

「手伝う」

背中で俊介を感じながら
そっと竹下君を見上げると

強い力で腰を抱かれ

いきなりのキス。

王子様からのキス。



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