赤ずきんと双子のおおかみ
ある風の強い夜
ある夜のこと。
草むらの中に、小さな少女が座り込んでいた。
あたりは暗く、月が少女の顔を照らしていた。
風が強く、少女の肩は、小刻みに震えていた。
大きな目に、あどけない顔立ち。
しかし、
幼い顔ではあるが、その目は暗く、
虚空を見つめていた。
そして、何かの強い決意をこめて、森の奥をにらみつける。

「おじょうさん。」

優しい声がして、少女は肩を、すくめて後ろを降りかえった。
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