5時半になり、職員用のチャイムが鳴った。正規の職員にとって、そんなチャイム関係ないが、派遣社員にとっては、仕事終わりの合図である。



「お先に失礼します。」



「お疲れ様。」



周りの人たちに声を掛けて、更衣室に向かう。



「お疲れ様です。菜月さん、今日、涼子さんも来るんですよね。」



更衣室に入り、着替えようとロッカーを開けたその時、声を掛けてきたのは、同じ派遣職員の田所恵美(タドコロエミ)だった。派遣会社こそ違うが、同じ派遣の立場の後輩として、いろいろ面倒を見ている。