学園戦争と五日間

光先輩の優しさ

「何もありませんでしたってば。」
「だったら、血がついたその足はなんだ。」
私は、ふと自分の足を見た。すると、白い靴下に血がちょっとと滲んでいたのが目に入った。
「光先輩には関係ありません。」
「関係ある。」
「なんで・・・。」
光先輩には関係ないのに・・・。
「お前は俺の親友、隼汰の妹だから。」
そう言われて、ドキっとした。
「保健室、行こうぜ。そこで話聞くから。」
「あ、はい。」
元々話をする気は無いんだけど と言いたかったが、光先輩に言うのもなんだからやめた。
保健室についたが、先生がいなかった。
「おっかしいな。先生いねえのか。手当てくらいなら俺でも出来るか。」
光先輩は私の足を持ち上げ、靴下を脱がせた。
「ちょっ、自分で出来ますって。」
「いいから。いいから。」
何がいいんだろう。
光先輩は手当てすると、絆創膏を貼ってくれた。
「あ、ありがとうございます。」
「良いよ。あとさ、光って呼んで。あと、敬語もやめろよなー。」
「え、はい。」
「敬語使ってるって。」
「あ、そっか。光。」
私はなんだか照れ臭くて、笑ってしまった。
すると光は、急に真剣な顔をした。
「お前、茜に何言われた。」
言うか迷ったが、光なら言える気がした。
「兄ちゃんと兄弟だからって、調子に乗るなって言われて・・・。」
「そっか。あいつ悪い人じゃないんだけど、いろいろあってね。そのうちわかるよ。」
「う、うん。」
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