あれから、数年のときが過ぎた。


「ママ~。」


「まんま~。」


2人の可愛い声が、わたしを呼んだ。


わたしたちは、あの騒動から1か月後の春に結婚をした。


もちろん、結婚式場はこの森。


そして、大樹の下で、指輪交換と誓いのキスをした。


大地の写真の隣に、結婚式の写真を飾っている。


わたしと大地、両親、玲、拓斗、毬菜、そして彼らのご両親、近所の仲間、由梨さん、塾の子どもたちと保護者、皆が揃って写っている。


皆には秘密だが、きっとわたしは結婚式の前に命を宿していた。


あの誕生日の夜、避妊をしていなかった。


おそらく時期的にあのときだ。


まさか、あんな弱った身体で命を宿すとは思わなかったが、甘党パワー恐るべしだ。


それか、ケーキに何か仕込まれていた??


いや、それはないだろう。


砂糖と子どもの生命力の強さに感謝したわたしだった。


「ママ~、おみみ ないの?」


「まんま~、おみみ な~の?」