ロンリーファイター



「……」



近付く顔に、どうすることも出来ず受け入れた…その時



ードサッ

「うっ!」



その体は勢いよく上に被さり、彼の全体重がのしかかる。

(なっ何…!?)



「た、田口くん?いきなり何…」

「……」

「?田口くん?」

「…ぐー…」

「……」



見れば彼は完全に酔いが回っているらしく、私が下にいるのもお構いなしにぐっすりと寝ている。



「……」



……。あぁ…そういうオチ…

いや、まぁ…うん

そうですよねー…あはは、はは…



(……帰ろう)



安心やらがっかりやら、恥ずかしいやら…入り混じる色んな気持ちを抱え、私は部屋を後にした。





< 95 / 333 >

この作品をシェア

pagetop