性格ブス女と鈍感男(仮)



気付いた時にはみんなもその気になっていて今更断れる雰囲気ではない。

まだ返事もしてないのに「早く用意しろよー」なんて言ってやがる。




…行きたくない…けど諦めるしかないか、なんて絶望しかけたその時。




「朝比奈ー!!お前図書委員だろー!!
今日放課後集まりがあるんだぞー!!」

担任が教卓から1番後ろのあたしの席に向かって大声をあげた。


「へっ??
あたし…ですか??」

「朝のHRで言ったろー!
4時集合まであと5分しか時間ないからなー!!」

「は、はい!わかりました!」



先ほどまでは憂鬱で仕方なかったが、断る理由が出来て少しテンションが上がる。


用が済んだらしく教室を出て行く先生に心の底で感謝した。




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