世界を濡らす、やまない雨


胸に手の平をあてながらスマホを見ると、怜からのメッセージを受信していた。


「……遅く、なるんだ」


心で思った言葉が、つい口から漏れる。


スマホを鞄に戻し、顔を上げる。



ちょうどそのとき、暗くなった空の向こうで稲妻が光った。





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