忘れ去られたキオク

~過去という名の悪夢~ 椎奈side




──...


この場所は...どこ?



懐かしい気がする。



笑顔のあたしと翔平が手を繋いで、行き交う車を見ていた。



ふと繋いでいた手を離した翔平は、薄ら笑いを浮かべて言った。



『おまえ、はっきり言ってうざいから。
死ねよ』



そして翔平が、あたしの背中をドンッと押す。



その瞬間、あたしはバランスを崩して前のめりになった。





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