奇跡のお皿
1話 3月11日


「お母さん、あの話して〜。」


そう言って、母親の横に座ったのは優衣、この春で中学生になる。

母親の美咲は、視ていたワイドショーから優衣に視線を移した。

美咲は、目を輝かして自分を見ている優衣をしばらく見つめてから、解っていながらも、

「あの話って!?」

と、訊ねてみた。


すると優衣は少しムッとした表情を作り、

「あの話だよぉ」

と、ラックの上に立て掛けてあるお皿を指した。

そんな娘を見て、美咲はテレビを消して話す事にした。

奇跡のお皿の話を…。


「あれは、お母さんが今の優衣と同じくらいの時だった…」




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