グッバイ・ティラミス

ブルーアフターブルー




なんで私が、「先生が中村先生の誕生日を祝うため」に、予定を合わせなきゃいけないんだ。



「…望月。」

「………。」

「もーちーづーき!」

「…なんですか。」

「なんか…、大丈夫?」


今日は、木曜日。
私と先生は今、本来金曜日にあるはずの補習を行っている。


さすがに鈍感な先生でも、目にとるようにわかる私の不機嫌具合に気づいたようだ。



「全っ然、大丈夫です!」

「……。」


そりゃあ、機嫌悪くもなるに決まってる。


中村先生を祝うために、なぜ私が気を使わなきゃいけないんだ。…先生は中村先生の誕生日でもある明日、中村先生にプロポーズするっていうのに。


なんで自ら、中村先生と先生の幸せを導くような行動をしなきゃいけないの。




「…そうは見えないけど。」



あからさまふてくされた私を見て、先生はすっごく困った顔をしている。

先生にそんな顔をさせるのは嫌だけど、ドロドロした感情はどうにもできなかった。



< 68 / 125 >

この作品をシェア

pagetop