【完】結婚させられました!?
そんな綺羅ちゃんに苦笑いを浮かべなが
ら、ふと、綺羅ちゃんのお兄さんを思い
出す。
綺羅ちゃんによくにて、すごい美形な大
学生さん。
そんで、綺羅ちゃんの事が大好きで、よ
く綺羅ちゃんに構ってくるんだとか。
綺羅ちゃんはそれが嫌みたいだけど、私
は羨ましい。すごく素敵なお兄さんだと
思う。
「心優は───……大変だねえ?先輩と
、幼なじみくんと、あと大倉にもあげな
くちゃじゃん」
「……っな、なんで大倉!?」
ビックリしすぎて声が裏返りそうになっ
た私に、綺羅ちゃんは不敵に笑った。
「だってあんた、最近大倉と仲良いじゃ
ん?」
「よ、よくないよ!喧嘩してばっかりだ
し、向こうも私なんて嫌いだよ!」
「はぁ?んなわけ無いでしょ。嫌いだっ
たらわざわざ構わないでしょ。喧嘩する
ほどなんとやらって言うし?」
そこまで言われると、もう何も言えない
。
───……あの文化祭以来、気まずくな
ると思われた大倉との関係は。