セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
あれから1週間…彼女はオフィスに顔を出さなかった…

「これを各部署に戻しておいてくれ」


俺のデスクに積み上がる処理した書類の山に入社2年目の山脇は目を見開いていた。



「さすがは藤ヶ谷課長です」



「…毎日の慣れだ…驚くのはいいから…山脇…書類を持っていけ」




「はい!」



山脇は大きな返事をして、書類の束を持ち上げる。




「俺は藤村部長よりも…藤ヶ谷課長を尊敬しています」



「…お前…部長が訊いていたら左遷だぞ」



「それは困ります!!」



「だったから、本音は心の中に仕舞っておけ」



「はい」


山脇は元気よく一礼して、書類を抱えて執務室を出た。





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