アウト オブ ザ ブルー

初めて座る椅子の上。


心臓をドキドキさせながら待っていると、カーテンが少し開き、初老の男性が顔を見せた。


「えーと…、福永みちるさんですね」


「はい」


「尿検査では陽性反応が出ていますが、一応内診もしますね。ちょっと痛いかもしれませんが、力を抜いてリラックスしてください」




再びカーテンが閉まると、静かな音をたてて椅子が動き、私の両足が宙に浮いた。



スカートの下にくすぐったいような、痛いような、冷たい感触。


緊張して、とてもじゃないけどリラックスなんてできないと、思わず体に力が入った。




ふと上を見ると、頭上に置かれたモニターに、これまたドラマでよく見るようなモノクロ映像が映し出されている。


おそらく私にお腹の中を見せてくれているのだろう。


「福永さん、上の画面見えますか?これが超音波で見たあなたの子宮です。ここに黒い小さな袋のようなものがありますよね…?まだよく見えませんが、

この中に赤ちゃんがいるんですよ」
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