紅いイヤホン【完】








「ありがとうございましたー」







はぁ…良かった!



お店を出て思わずガッツポーズ。




同時に出てきた他のお客さんにジロジロ見られたのも気にならないくらいに



今のあたしは上機嫌。




だって!



かおるさんがすーごく好きそうで



めちゃくちゃ格好いいピアスがあったんだもん!




結局雑貨屋さんもパッとしなくて、隣のアクセサリー屋さんに入ったのが正解だった。




ちょっと値段は張ったけど……いいや!かおるさんのためだし!!






これで節約で買い食いも減らしたら痩せられるし一石二鳥だよねー♪






左にスクバ、右手に小さな紙袋を下げてルンルンな帰り道。




スクバには前にあたしに似てるからってかおるさんがくれた大きなうさぎのキーホルダーがぶら下がってる。






一緒に過ごして行くうちに、大切なモノや思い出が増えていく。






あー…あたし幸せ!








頭にお花を咲かせてそう考えながら信号待ち。






あ、かおるさんにメールしよっ






「明後日、楽しみだねーっ!…と。」










…ん?



あの後ろ姿…






カフェに見つけた1人の男の人。





うん、間違いない。




かおるさんだ!










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