「……ん。……ち…。花菜……。花菜ちん!」

「えっ?」

「やっと気付いてくれた」








ルームミラー越しに淳平と目線が会い、そこには心配そうな表情の淳平の姿があった。





花菜は周りをキョロキョロと見回していた。
どうやら、いつの間にか淳平に迎えに来てもらい、車に乗り込んだようだった。
何せあのお店での出来事が衝撃的で、あの後の記憶が曖昧になっていた。













「どうした?何かあった?」

「いえ…何でもないですよ?ちょっと疲れちゃったのかもしれないです」

「そう?」

「はい」

「それなら良いけど…。何かあったら溜め込まないで言うんだよ?」

「はい」








花菜は淳平に心配かけまいと、精一杯微笑んだ。
そんな花菜の様子に、淳平は眉間に皺を寄せていただなんて、この時の花菜は自分で精一杯で気付いていなかった。






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