──現在の時刻、21時。


今日の撮影が一通り終わり、俺は控室に戻ってくるとすぐさまスマホを手にした。


もしかしたら、俺が仕事中にまた美衣から電話があったかもしれない。


そう思ったけれど、美衣からの着歴はなかった……。



「はぁ……」



今朝は美衣に電話をかけなおしてもずっと話し中で繋がらなかったけど、さすがに今ならもう繋がるよな?


まだ22時になる前だし、俺は美衣に電話をかけることにした。



──プルルルルル……プルルルルル……



よし、繋がった。


けれど、いつまでたっても呼び出し音がなるだけで、美衣が電話に出る気配はない。


……どうしたんだろう?


今日の朝のこともあるし、やっぱり今は俺と話したくないから電話に出ないのか……?


それとも、まさか美衣に何かあったんじゃ……!?


連絡がつかないのは心配だし、今から美衣の実家に行ってみようか。


けど、もし何かあったんだとしたら、美衣のお母さんから連絡がきているはずだし。



「…………」



となると、やっぱり電話に出ない理由は、俺と話したくないからなんだよな……。



「……はぁ」



俺は深いため息を吐いた。


その時、



──トントン。



控室のドアがノックされる。



……誰だ?


まさか……、



ドアがノックされるたびに、すっかり身構えるようになってしまっている俺がいた。



「優さん、帰りましょうか」


「……長井さんか。今、行きます」



長井さんだとわかると、ホッとしている俺がいた。


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