それは、昨晩いつものように仕事の合間に俺が美衣に電話したときのことだった。


美衣の声は明らかに元気がなくて、どうしたのかと聞くと。



──『今日は日中はわりと体調がよかったからお母さんと芽衣とショッピングモールに行ってきたんだけど、そこへ週刊MONDAYの記者が現れて話しかけられたの……』


そんな驚くべきことを聞かされた俺は、一気に冷静ではいられなくなっていた。


最近、なんとなく俺の周りをマスコミに張られてるような気はしてたから、俺なりに気をつけながら行動してたつもりだ。


だけど、まさか一般人である美衣のところにまで行って、直接話しかけるとまでは思っていなかったから……。


美衣から聞いた話によると、どうやらマスコミは俺らの別居を嗅ぎ付け、その事実と理由を知りたがっていたらしい。


それから、美衣はその時に『記者から気になることを言われた』とも言っていた。


けれど、それは電話ではなく俺に会った時に直接聞きたいからと言われ、美衣からは記者に何を言われたのか聞くことができなかったんだ。


……まさか、記者のヤツ、美衣にあのことを!?


美衣が“気になること”といったら、それくらいしか思い浮かばない。


だとしたら、


最悪だ……。


自分から打ち明ける前に、よりによって記者から聞かされることになった美衣のことを思うと、俺の頭の中は真っ白になった……。


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