表参道は、平日にもかかわらず若者達でごった返しだった。

撮影所の時のように、キョロキョロ、フラフラなんてしていたら、次から次へと人にぶつかって、階級一個間違えたんじゃないの? 的なボクサーのようにボコボコにされ、立ち上がれなくなりそうだ。

立てっ! 立つんだ、ジョー!!

心の中で丹下段平が叫んでいるようなので、たくさんの人の間を一生懸命潜り抜けて歩く。

スイスイ先を行く水上さんを、白いマットに沈んでいる場合ではないとばかりに必死で追いかけた。

そんな水上さんの歩くスピードったら、はっやいし。
ディフェンスかわしまくりで、華麗にすいすい歩いて行っちゃう。

おかげであたしは、若干ボコボコになりながら、見失わないよう必死にその背中を追いかけるのです。