しばらくそうしてもらい、やっと嗚咽も収まり始め、あたしは自分から体を離した。

「落ち着いたか?」

優しい言葉に、コクリと頷き促されるままソファへと腰掛ける。
英嗣は、キッチンへと行き冷蔵庫から出したミルクを温めて持ってきてくれた。

コトリと置かれたマグカップ。
のぼる湯気と、ミルクの柔らかく優しい香りが気持ちを落ち着かせてくれる。

「なんか、あったんか?」

英嗣は向かい合う場所に腰掛け、前屈みになってあたしの顔を覗き込む。
あたしは、両手でミルクの入ったマグカップを包み込むようにして持ち、冷え切った体にひと口流し込んだ。
胃の中に染み渡る温もりにほっと息を吐いたあと、ふと小袋に収まるプレゼントが目につく。

ソファに腰掛ける英嗣の横に置かれたその袋を目にして、あたしの心がギュッと苦しくなった。

やっと落ち着いたはずの気持ちが、別の感情でキリキリと痛み始める。
止まったはずの涙が、また目頭を熱くしていき、ポロリと一粒零れた雫がみすぼらしいジーンズに染みを作った。

その途端、甘えていい対称じゃないんだ、と気付かせる。