イスタ帝国に着いたのは、

次の日の朝だった。

馬車に揺られ、ジェヘティ王国から、

イスタ帝国まで、約12,3時間。


イスタ帝国の領土に足を踏み入れたのは、

これが初めてだった。


非道で冷酷な王が支配する帝国。


それは暗くて陰気な場所なんだと思っていた。

でもそれは間違いだった。


「ラメセス王、お帰りなさいませ」


「いい果物が入ったので、王宮にお届けに上がります」


民衆の声は明るく、

ラメセスを信頼し、慕ってさえ見える。

…ラメセスは非道で冷酷な男じゃないのか?


「お前たちにはいつも感謝してる。

仕事に励め・・・

この国はオレが守るから」


そう言ったラメセスの顔は、

残虐な行為をした男には到底見えなかった。

優しい笑みを浮かべ、民衆に笑いかける。


ラメセスと言う男は、

民衆の為に、闘っているのか・・・

民衆が笑顔でいられる為に、頑張っているのか。

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ファンタジー  復讐  偽装結婚 

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