今日、みさが話しかけてきた。

わざわざ時間ずらして、お昼を一緒にしようと言った。



あの日

ダムが決壊したみたいに、止められなかった感情

皆、きっと気付いた

だって、偶然目に入った

窓ガラスに映る私の顔は

嫉妬で醜く歪んでて

必死に縋る女の顔だった



もう、あんな情けない顔見せたくない。

今の自分の表情に自信が持てなくて

顔を合わせられなかった。


今、私の目の前に一枚の名刺がある。

暫く使用していなかった、バッグの底から出てきた。

煙草ケースから、煙草を一本指に挟むと口元に運んでライターで火をつけた。

同時に深呼吸して、喉を通るメンソールで少し頭も心も冷やした。


私は、もうこの気持ちを終わらせたい。

瑛人君とみさの二人を見届けて終わらせるんだ。

邪魔ばかりする人は私が遠ざけるんだ。


私は咥え煙草で、携帯を手に取った。