王子様と恋したい

だけど、心配なんていらなかった。
まるで蝶のように綺麗な動きで、龍雷を倒してしまっていたからだ。



後片付けもして、俺らの倉庫から出ようとしたところを俺は自然に引き止めてしまった。



「おい…待てよ…」



もちろん助けてもらったことは感謝している。だけど、勝手に手を貸されて腹が立つのも事実だ。
情けで、助けられたなら尚更腹が立つ。


「なんで…俺らを…龍炎を助けた?」


今まで関わりのなかった、龍炎と龍月。
不思議でたまらない。


すると、蝶月はゆっくりと振り返り低い声で言った。


「勘違いするな…俺は県のトップとして龍雷をこの手で処罰しただけだ…それ以上もそれ以下も…無い。」



キッパリとした声で言い、龍月の奴等は颯爽と闇に消えてった。





#蓮side終#


< 43 / 91 >

この作品をシェア

pagetop