王子様と恋したい


シャワーを浴びて、朝食のトーストを食べて、真新しいブレザーに袖を通す。



癖などを知らない茶色の髪に軽くクシを通す。腰まで綺麗に伸びるストレートをなびかせて10時、やっと家を出た。



家を出てから30分。
途中で話しかけてくる訳のわからない男共は完全スルーか睨み追い払う。



そして、学校まであと少しという時に再びチャラチャラした男共に絡まれてしまった。



『うっわ~。キミめちゃくちゃ可愛いね〜!今からデートしよーよ~』


『どうせ今から行っても遅刻でしょ〜⁇』



あぁ、うざい。心底うざったい…


睨み返してみるものの、『強がってんの~⁇可愛い〜』とか訳のわからない解釈をするバカな男達。


はぁ。最悪…
こんなことなら朝早くから行けばよかった。




わたしはあの日から、"チャラ男"が心底大嫌いだ。




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