征一郎さんと過ごすクリスマス!

子供っぽく思われそうで彼には言えないけど、実は秋ごろからずっと楽しみにしていた。

だから、クリスマスイヴに征一郎さんとふたりで過ごせるなんてすごく嬉しい。

なのに、大通りのイルミネーションが壁一面の窓から見えるオシャレなレストランで、向かいの席に座った彼はさっきから浮かない顔をしている。

まぁ、原因はわかっているんだけど……。

「俺の勝手でバタバタしたクリスマスになってしまったな……本当にすまない」

征一郎さんはそう謝るなり、白いクロスがかかったテーブルに、額がついてしまいそうなほど深く頭を下げた。

「気にしないでください……大変だったのは征一郎さんとお父さんだったんですから」

十二月に入ってすぐ、征一郎さんからクリスマス前の休みにデートをしようと提案された。

昼間は一緒に買い物へでかけてプレゼントを選び合い、夕方から夜にかけてイルミネーションを見ながら歩いて、夜は格式高いホテルの最上階にあるレストランから夜景を見下ろしながらディナーという、夢のようなデートだった。

わたしはデートの一週間前から服装を考えて、麻子にも見立ててもらい、前日の夜は顔にはパック、身体には甘い香りがするボディクリームをたっぷり塗って、当日を楽しみにしていた。

しかし……。


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不器用  シンデレラ  番外編  SS 

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