【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
変化する日常: 麗side
これ以上あそこに居続けることは無理だ
った。
半ば自棄になりながら、姫になることを
承諾してしまった私。
だけど、姫でもなんでもいいから、逃げ
出したい。そんな思いでいっぱいだった
。
まだ、動揺してる自分が居る。
ぐるぐると、気持ち悪さが身体中を駆け
巡って、蝕んで、いっそのこと、このま
ま消えてしまえたなら。
あの記憶全て、消えてしまえたなら。
こんなにいつまでも、下らない過去にと
らわれて苦しむような、愚かな人間じゃ
なくなれるのに。
───怖い。
あの時感じたのは、ただただそんな感情
。
淡々とした笑みを浮かべながら、私を見
つめる類が怖かった。
「もう、嫌……」