サヨナラのしずく
俺が嫌いか？
言い合いに飽きたあたしはトイレにたった。



俊平はトイレまで付いてこようとしたけど、ゆっくりできないから全力で阻止した。





「ねぇ、ねぇ。シュンさんが連れてる女見た？」




トイレの個室に入っていると、人が入ってきてあたしの話を始めた。





「見た見た。前の女になんか似てるよね」


「あー、それあたしも思った。やっぱり前の女忘れられないのかな？」


「そうじゃないの？だって彼女が死んだあとのシュンさんすごかったじゃん」




こんな話聞きたくないのに耳を塞いでも聞こえてくる。





「うん、うん。毎日喧嘩して、とっかえひっかえ女変えてだったもんね」


「ロングヘアーの女なら誰でもシュンさんに抱いて貰えるって噂なかった？」


「あった、あった。あたしもエクステつけようかと思ったもん」




ゲラゲラと大きな笑い声がトイレ内に響いた。





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