俺は甘ツン野郎
それはお前だけに…

おい、そこで見てる… お前だ、なに見てんだ?

悪いな、俺には女がいる。

俺の名は 澤村 憂里。

特別な… とまではいかないが、可愛い奴がいるんだ。

お前らみたいに見てるだけのとぼけた女じゃねぇんだ。

佐々木 綾女、こいつが俺の女。

「 綾女、髪ドライヤーして 」

「 ええ、めんどくさ… った!」

ペシッと頭を小さくこずき、口が減らないのも、まぁ許してやるさ。

ただ、俺はお仕置きするために許すんだ。

どこがいいかな…

「 綾女、俺の前に来て乾かせ 」

渋々 口を尖らせて俺の前に来てドライヤーをブォーとかける。

なぜ今こうなっているかって?

実は 朝起きたらノンキな親がちょっと旅行に行ってくるわね… というメモ、3日分のお金だけ残して行っちまった。

なんとも大雑把な親だ。

だから俺は金を握りしめニヤリと笑った。

俺は料理なんて出来るわけがない、なんたってまだまだ食べ盛りの高3だ。

俺には綾女がいる。

同じクラスの綾女が。

イチャつくには安泰だからな。

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