大学生になった今でも、竜也お兄ちゃんは私にとっては素敵な王子様だ。

母さんの弟で、モデルをしていただけあって見た目は抜群。

一緒に歩けば周囲の視線を一身に集める素敵な人だ。

そして、私のことを可愛がってくれ、めいっぱい甘えさせてくれるとなれば。

「私の理想の王子様は竜也お兄ちゃん」

そう思うのは当然だ。

『璃乃はかわいい』

私が小さな頃、そう言って抱き上げてくれた時の優しい瞳は、今でもはっきりと覚えている。

そして、竜也お兄ちゃんにとってのお姫様である奈々ちゃんが私の涙を拭ってくれた時のこともしっかりと覚えている。

持病を抱えていた私の気持ちをわかってくれ、泣きたければ泣いていいんだよ、と教えてくれた奈々ちゃんは、竜也お兄ちゃんにとってだけではなく、私にとってもお姫様だ。

今では竜也お兄ちゃんと奈々ちゃんは羨ましいくらいに仲のいい夫婦で、子宝にも恵まれて幸せな毎日を送っている。

建築士としても実績を残し有名になりつつある竜也お兄ちゃんは、私にとっては大切な王子様。

だけど。

私一人を愛してくれる王子様は、一体どこにいるのだろう。



この作品のキーワード
王子様  溺愛  おさななじみ  両想い  純愛 

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