鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
鼻歌を歌いながら玉ねぎをみじん切りにする。今日は煮込みハンバーグ。これを作るときは決まって私が幸せなとき。


好きなアーティストがTVに出るときや気に入った洋服を買えたとき。でも、今日は違う。好きな人に幸せをもらった。


「佐伯がいいなら二人で行こう。俺、屋台好き」

会社ではあまり見られない課長の可愛い部分を見られただけじゃなく、二人で夏祭りに行けることになった幸せの溢れる日。今日はハート型なんて作っちゃおうかな。


懐かしいな、この気持ち。



高校の時に片想いしていた人は本当に関わりがなくて話したこともなかった。でも廊下ですれ違っただけでその日一日は幸せいっぱいだった。そんな些細な出来事が一瞬にしてその日を変えてしまう片想いの魔法。




やっぱり、私には高校生みたいなそんな片想いが一番自分には合ってるんだと思う。
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