僕らのルール
2
メールのやりとりに慣れてきた頃、メル友のルールを決めようと言い出したのは彼だった。

ルールを最初から決めてたら、もめ事を防げるはず、ということらしい。

そんなことを言い出すんだから、過去に何かあったのかなって邪推してしまいそうになるけど、あえて気づかないフリをしておいた。


そういう、かずくんの過去なんて知りたくなかったから。



「いいよ、どんなルールにしようか?かずくんが決めて」


こういう勝手がわからない私はかずくんに指示をあおぐ。


「じゃあ、されたら嫌なこと、してほしいことをお互い提案しよう。で、それを俺らのルールにしよう」


「わかった。じゃあ少し考えるから待ってて」
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