君のためにできること
「キャーッ!由加のエッチー!!」

「残念でしたー。麻生くんは志麻のもんだもん、ねぇ?」

そう言って目くばせする波子。

ちょっと。

何てコト言うのよ?

「やっぱり志麻と麻生くんって・・・。」

「あーっ!違うって!ただの幼なじみよ!!家が隣なダケ。」

私は慌てて弁解するが、

「ふーん・・・。本当にそれだけ?私にはとてもそれだけとは思えないんだけどねー。」

と波子の鋭い突っ込みが入る。

ちょっと、どういうつもりよ。

波子のヤツ〜〜〜〜。

「ねぇ、何の話?オレらも混ぜてよ。」

そう言って現われたのは貴史とハルキだった。

ハルキこと、海野晴己(うみのはるき)は貴史のスペシャルな存在だ。

中学から知り合ったのだが、気が合うせいかいつも一緒にいる。

そして彼はもちろん、貴史の心臓のことも知っている。

「ほらっ!続けて続けて。で、何?」

貴史はちゃっかり私の脇に腰を降ろすと、すっかり話に乗り気のようだ。

あぁ・・・誰か助けて・・・。

このバカを止めてよ。

そんなとき、

「吉野もバスケやんねぇ?ヘルプで入ってよ」

と男子から声がかかる。
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