私は手に貴史のシャツを持って、屋上へと出向いた。

しかし、ドアを開けたところで、先客がいるのに気付いた。

同じクラスの有川さんだ。

有川さんが貴史に何の用があるんだろ。

気になった私は、ドアの隙間から様子を伺った。

「麻生くんさー、今フリーなんでしょ?」

「そうだけど。」

「だーかーらー、アタシとつきあってほしいんだけど。」

・・・え?!

これって告白じゃない!

貴史は・・・何て答えるんだろ。

私はドキドキしながら聞き耳をたてる。

「あのさー、悪いんだけどオレ、誰ともつきあう気ないから。」

「どうして?・・・好きな人がいるとか?」

「じゃあさ、反対に聞くけど、有川はどうしてオレなわけ?オマエなら、他にもっとイイ奴が見つかると思うけど?」

「随分酷なこと聞くわねー。アタシは麻生くんが好きだから、あなたに告ってるんだけど。まぁねぇ、麻生くんてば、顔かっこいいしー。でもね、それだけじゃないのよ。なんか雰囲気っていうか、アタシは麻生くんがいいの。他の誰かじゃ代わりになんてなれない。」

「・・・へっえ。そんな風に思われてるんだ、オレ。」