今日はバレー部の顧問の都合で朝練は休みだからいつもよりのんびりと準備をした。

学校規定のコートを着て手袋をはめ、マフラーを首にグルリと巻き、「いってきます」と母親に声をかけた。


外に出た瞬間、冷たい空気に包まれ身体をブルッと震わせる。

うぅ、寒い。
猫背気味になりながら自転車のペダルに足を乗せこぎ出した。





学校につき、教室に入るとクラスメートたちの話し声が耳に入ってきた。


「ねぇ、今日チョコ渡すんでしょ?」
「うん。昨日手作りしたんだ」
「マジで?いつ渡すの?」
「放課後に渡そうかと思ってるんだ」


キャッキャと楽しそうに話している姿を横目で見て、小さくため息をつく。


あーぁ、また今年も嫌な日がやってきた。


私はバレンタインデーにいい思い出がない。

完全に自業自得なんだけど……周りの雰囲気に流されて散々な結果になってしまったことがあったから。

この作品のキーワード
バレンタイン  短編  ピュア  不器用  恋愛  ほのぼの  片思い  すれ違い 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。